複合系の光機能研究会 The Photofunctional Complexes Research Association Japan

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複合系の光機能研究会-設立趣旨

近年、金属錯体や有機金属を構成要素として構築された複合系の光機能が注目を集めています。例えば、分子内に様々な光機能性を組み込んだ集積型金属錯体の光化学は、光アンテナ効果や長寿命電荷分離素子の研究において主役的な役割を果たしつつあります。また、配位化合物の多様な電子状態や光化学的安定性に着目した、イリジウム錯体を始めとするEL素子、ルテニウム錯体を色素として用いたグレェツェル型太陽電池などの応用研究も活発に行われるようになりました。金属化合物が重要な役割を果たしている光合成を人工的に構築する試みも、成果を収めつつあります。さらに、複合系の持つインテリジェントな光応答性・自律性のため、ナノサイエンスやバイオテクノロジーの研究においても活用されており、この分野の重要性は、今後加速度的に増大するものと考えられます。基礎的な立場からの配位化合物の光物理・光化学に関する研究は、これまで、限られた種類の単核錯体が関与する電子移動などの反応が主な対象でした。しかし、最近では、多様な構造を持つ金属錯体超分子の光物理・光化学過程の研究へと、その重心が移りつつあります。
  革新的な光機能性材料の開発のためには、複合系の光物理・光化学過程の知見が不可欠であります。同時に、新規な光機能性材料研究の進展は、基礎分野の発展を促すとともに、新分野の開拓にも貢献するに違いありません。しかしながら、このような「複合系の光化学と光機能」研究の重要性にもかかわらず、これらの将来を担う研究者が多様な専門分野に属しているため、情報交換できる場が決定的に不足しています。そのために、材料系・合成系の研究者は、光機能を事前に予測して設計に反映したり、新規に創製した材料の光機能性を独自に十分解析するまでには至っていないのが実情です。また、光機能性の解明には、どうしても光物理的解析が必要となりますが、それらの専門家にとっては、「どのような構造」を持つ複合系の「どのような性質や反応性」を優先的に解明するべきなのかが明確になっていないという問題もあります。従って、複合系の光機能という学術的にも産業的にも重要な分野の発展を図るためには、これからの若い研究者が材料系・合成系の「創る」手法や技術を学び、同時に複合系の光物理などの光機能を「解析する」手段を知る、情報交換の場が緊急に必要です。このような状況の中で、我々は、基礎と応用のよりいっそう強い連携が重要であり、そのためには、多様なバックグラウンドを持った研究者が一堂に会し、それぞれの研究成果を議論する機会を増やすための組織を作るべきであるとの結論に達しました。複合系の光化学・光機能に関するセミナー等を主催し、この分野の議論の主要な舞台となる「配位化合物の光化学討論会」をさらに活性化させることを主な目的として、「複合系の光機能研究会」を設立いたします。

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連絡先

会長
北海道大学 大学院工学研究院
長谷川 靖哉

事務局
fukugo7th-contact*
lab-ml.web.nitech.ac.jp
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